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短編詳解第3回

詰パラ1998-9 原田清実氏作第3回です。当初、この作品(詰パラ1998-9 原田清実氏作)にしようと思ったのですが、駒数は増えるものの同手数で(同一の桂馬が)もう1回動く作品があったのを思い出したので変更することにしました。
「7手で3回も動かせることができるのか?」という方は、下図を見る前に自分で作図に挑戦してみると面白いかと思います。
※この作品も、桂移動の意味付けが明快で無駄のない好作です。作意手順は最後に。


詰パラ1990-12 小林敏樹氏作さて、そういうわけで、今回はこの作品を紹介します。発表場所が短編競作展となっているこの作品、当時のパラを持っていないので結果がわからないのですが、首位争いをしたのは間違いないでしょう。
既に桂の「連続移動」というテーマをばらしてしまったので解説の仕方に迷っているのですが、「解図」せずとも「鑑賞」するだけで楽しめる作品だと思うので、変化などを確認しながら作意を追ってみたいと思います。


図は▲49馬まで作意に入る前に紛れの確認を。試しに初手▲49馬(図)としてみましょう。△37合は▲同歩で無効なので、玉方は△36玉の一手。この局面をみると、25と45の2つの逃げ道があることがわかります。そして、詰方はこの両方に逃げられないように迫ることはできません。(▲16飛成のような手では△45玉)
「49に引いて▲37歩と空き王手して下さい」と云わんばかりの▲39香配置から、▲49馬は有力だと見当がつきますが、どうもその前に事前工作が必要のようです。


図は▲45角までということで、退路を塞ぐ▲45角(図)が正解となります。慣れてくるとすぐに思い浮かぶ手ではありますが、そうでない人にとっては鮮烈な一手かもしれません。
さて、ここでの応手は重要。どう応じても前述の▲49馬~▲37歩迄5手で詰んでしまうように見えますが…。


図は▲49馬まで本当は、4手目がわからなければ2手目△同桂は指せないのですが、解説の都合で、とりあえず△同桂と指したものとします左図は△同桂に対して▲49馬と引いたところ。
これに対し、△37合・△57打合は前述の通り▲37歩迄。また、初手▲49馬の紛れで詰まなかった△36玉は、45が塞がった効果で▲16飛成にて詰みとなります。
ではどう応じても5手詰なのか?というと、そうではありません。ここで驚愕の一手が飛び出します。


図は△57桂生まで塞がった穴を玉方自ら空けながら、▲49馬に利きを作る△57桂生(図)という応手がありました。調子にのってこれを▲同竜と取ると、36に逃げられて今度こそ詰まなくなってしまいます。
この57に跳んだ桂馬、一見、49に利くようになったものの動けないように見えます。ところが、なんと▲37歩と空き王手した瞬間に飛車の利きが止まって動けるようになるのです。


図は△49桂成まで図は△49桂成と、桂が3回跳んだところ。
もし「▲39香-▲38歩」の2枚が▲37歩とするためだけの配置なら、形が重い印象を受けてしまうところですが、本当の狙いはもう一回空き王手をすることでした。だからこそ、▲39香配置が必要だったのです。


図は▲36歩までということで、作意は▲45角△同桂▲49馬△57桂生▲37歩△49桂成▲36歩(図)まで7手詰でした。

4手目の△57桂打合を防ぐために桂4枚配置が絶対で駒数がどうしても増えてしまう上に、無機質な手順になりがちなとても難しいテーマだと思うのですが、玉方桂の3段跳びと、それに対応するような攻方歩の連続突きが印象に残る傑作でした。貧乏図式なのも、飛び道具の存在が際立つようでよいと思います。

原田氏作の解答…▲66角△57桂生▲43飛△38玉▲49飛成△同桂成▲65角まで7手詰
2手目は△57桂打合も考えられますが、これでは最終手▲65角で桂馬が余ってしまいます。つまり、この作品の桂跳ねの意味は「取られる駒をあらかじめ逃げておくこと」なのです。小林氏作と比較してみると面白いですね。なお、初手の▲66角は飛車の横利きを止める限定打。(例えば初手▲75角だと、最終手▲65角に△56合で不詰。

桂馬という駒はおもしろいですね。ではまた次回。



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