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「黄金三角」余詰手順

※時間が取れて早めに完成しましたので公開します。

現在自分が担当をしている詰将棋パラダイスの大学院。その大学院で初めて余詰を出してしまったという話をします。
余詰が発覚したのは詰パラ2013年10月号掲載の作品。作者は摩利支天氏と馬詰恒司氏で「黄金三角」という作品名が付けられています。作品を一言で説明すると、全駒の初形から駒が消えてゆき最後は四金詰となるという作品です。下記に初形と詰め上がり図を掲載します。

「黄金三角」初形
「黄金三角」詰め上がり図

本作、作意手順を解答した方に関してはオールA評価だったのですが、本作には余詰がありました。手順の概要は誌面(詰将棋パラダイス1月号)に記載した通りですが、非常に複雑な手順のため本ブログにて詳細を書くことにしました。余詰で悩まれた解答者の方はご参照ください。検討不足をお詫び申し上げます。また、解答者以外の方につきましても、詰将棋検討の難しさを、そして、余詰の恐ろしさを感じて頂ければと思います。
※なお、本原稿は岡村孝雄さんに検証頂いた結果をもとに作成しています。詳細な棋譜ファイルを送っていただきありがとうございました。

なお作者より修正案が示されています。変わったのは1箇所のみ。93の成銀が94になっています。
「黄金三角」修正図

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56手目83玉まで

図は56手目83玉の局面。作意は84香ですが、81竜(次図)以下の余詰がありました。

図は81竜まで

手順を確認していきます。合駒の選択ですが、桂合以外は74銀同玉65とに同玉と取るしかなく、以下55金~75とにて詰みます。よって桂合となります。先述の手順と同様に74銀~65ととすると、73玉(次図)と踏ん張る手があり、71竜以下手は続きますがはっきりとしません。

図は73玉まで

したがって、82桂合に対しては74銀同玉75と同金64と寄同飛72竜と進めます。
図は72竜まで

再び合駒の選択ですが、73歩合は86桂85玉96銀84玉85香以下バラして詰みます。よって、この筋を防ぐため73桂合とします。桂合に対して同じように86桂85玉96銀84玉と進めると、85でバラすことができず、82竜以下手は続きますが83角合ではっきりとしません。
よって、73桂合には64と同玉63飛と打ちます。55玉に53飛成と成って次図。

図は52飛成まで

またもや合駒の選択です。まず、54歩合は56香46玉44竜とします。以下、45銀合(47銀~35竜の筋に備えたもの)47と同玉45竜46角合(48銀~36竜の筋に備えたもの)同竜同玉42竜(次図)と追います。以下も複雑ですが捕まっています。ここでは最も手数が長くなる変化のみを示します。45桂合47銀同玉45竜46飛合(他合は29角以下)48金同玉46竜以下詰み。
図は43竜まで

次に54銀合。これには56銀と打ち、46玉44竜36玉32竜(次図)以下詰みます。
図は47香まで

よって残る応手は54角合となります。同竜同玉63角43玉と進めます。47香(48~49香も同様)で次図になります。
図は47香まで

選択肢が非常に多い局面です。まず44歩合は52角成33玉35香以下詰みます。また、44銀合は52角成33玉35香同銀73竜24玉25銀15玉13龍26玉16竜37玉17竜(次図)以下詰みます。このとき、香が46からの遁走を防いでいることがポイント。
図は17竜まで

よって玉方はこの筋を回避するために46歩合と打ちます。同香44銀合に52角成33玉と進んで次図。

図は33玉まで
先述の35香の筋は香が46にいるため詰みません(香を離して打てば1歩稼げるがそれでも不詰)よって73竜と駒を補充します。

図は73竜まで

対して、53歩合は24銀同玉26香以下詰みます。このとき、26香に対して35玉と逃げると後に75竜の筋があるのがミソです。玉方は金取りを防ぐため、かつ、75の金にひもをつけるため、63桂合(次図)と抵抗します。

図は63桂合まで

同竜53歩合に24銀同玉29香と打って次図。
図は27合まで

35玉は25馬46玉に38桂と打てるるので詰み。この理由のため29香は限定打です。この筋を防ぐため27歩合と打ちます。同香35玉25馬46玉。38桂とは打てないので47ととします。以下45玉46歩55玉で次図。

図は55玉まで

打歩詰の状態になっていますが以下56と同玉48桂と打てば解消できます。以下57玉58金46玉47金55玉56金迄(次図)

図は56金まで

かくして余詰が成立していることがわかりました。所々省略した箇所もありますが難解な余詰であることはご理解いただけたかと思います。
余詰を出してしまったことは担当として痛恨の極みですが、不幸中の幸いといえるのは1箇所の配置変更で修正ができたこと。修正案が完全であることを願ってやみません。なお、本手順に関しご感想、ご質問などありましたらコメント欄にてお願いします。
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No title

本作品を検討したとき、ルブランの同名小説を購入しました。その最終章「黄金三角の秘密」と呼ぶにふさわしい超難解余詰めだと思います。
出題者のお立場としては辛いものがあったとおもいますが
個人的には今期もっとも印象に残った作品で、FAIRWAYのように
修正図(または原図)が看寿賞候補になってもおかしくないと思っています。
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